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「糖質は良くない」、「脂質代謝は素晴らしい」、「ケトン体は素晴らしい」が常に語られると、一般の人は「糖質はすべて良くない」と勘違いします。

ココナッツオイルと卵だけの極端な糖質制限してから、低T3症候群、甲状腺機能低下症の症状で体調不良になった患者の症例。

げっぷ、腹部膨満感などの腸管活動の低下、倦怠感、突発性難聴をきたし、甲状腺機能低下症の症状が出現しました。

総合病院で検査。小腸カプセルで腸管活動の低下を指摘、画像上は明らかな所見なく、明らかな原因分からずに、過敏性腸症候群と診断され、ガスモチンなど処方されて、その後経過観察。

その後、患者は症状改善を求めてMEC食を行いました。糖質量1日60g程度の完全MEC食をしっかり基本量以上摂っていました。しかし体調が戻らないためMEC食外来を受診。

当院受診時、総コレステロールの上昇と、fT3低下を認め、上記症状から甲状腺機能低下症と診断。

総コレステロールの上昇は、動脈硬化の亢進ではなく、ストレスの亢進を示しています。

患者に果物や砂糖の分食を指導し、甲状腺ホルモンfT3は上昇し、ストレス状態を示す総コレステロールは減少していきました。

ちなみに、この症例はフェリチン100以上、TSAT 20%以上、CRP 0.0であり、フェリチン低下なく、炎症もありません。

「糖質は良くない」、「脂質代謝は素晴らしい」、「ケトン体は素晴らしい」が常に語られると、一般の人は「糖質はすべて良くない」と勘違いします。


個人によって体質の違いがあるのです。

「糖質が必要な人もいます」。「糖質のすべてが良くない」のではありません。
適量の糖質は、代謝を上げる素晴らしい効果があります。
糖質を十把一絡げに悪者扱いするのは良くありません。

「甲状腺機能低下症は常に見落とされます」。必ず疑ってかからないと気が付きません。

「低T3は生理現象であって甲状腺機能低下ではない」などと能天気に言っている糖質制限指導者があまりにも多いと思います。


現在の糖質制限内容で特に問題を抱えてない人には何も言うことはありません。しかし、糖質制限によって不調を訴える患者がいる限りは、適量の糖質の必要性は訴えていきたいと思っています。
安全運転が第一です。

低T3症候群と砂糖負荷

甲状腺機能低下症の症状

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コメント

この記事、もはや私です…
極端な糖質制限でT3が下がったんだと思われます。今は増やそうと果糖を取るように心かけてますが、りんごだと50gとかそのくらいでも大丈夫なんでしょうか?
糖質=敵だと思ってたらいけませんね。

福田先生の場合、THSとT3が下がってる場合、チラーヂン を上げますか?

崎谷先生のブログですが卵について言及されています。
これについて福田先生はどう思われますでしょうか?
https://ameblo.jp/nomadodiet/entry-12351502717.html

ゆう様

ゆう様 コメントありがとうございます。
総エネルギー2000Kcalとすると、糖質制限範囲内なら糖質量4割未満、200g未満/日ですので、その範囲内で糖質量を調整されたらいかがでしょうか。
T4低値ならチラーヂン投与されますが、T3低値のみならチラーヂンは有効でありません。肝臓での代謝を上げることが重要です。

松子様

松子様、コメントありがとうございます。
同じくストレスフリーが一番です。全ての食べ物には良し悪しがあると思います。
どちらがまだマシか、自分で考えて選んでいただくしかないと思います。

ご返信有難う御座います
カロリー不足糖質不足なので徐々に上げていきたいと思ってます。
肝臓の代謝を上げるのはどうすれば良いのでしょうか??

ゆう様

> ご返信有難う御座います
> カロリー不足糖質不足なので徐々に上げていきたいと思ってます。
> 肝臓の代謝を上げるのはどうすれば良いのでしょうか??

同程度の糖質量を摂るなら、多糖類より二糖類の方が、肝臓の代謝が上がります。

はじめまして

それ、記事タイトルの問題ではないでしょう。

一般の人はも何も、どんな食事療法だろうと、正しく理解して実行しないとダメでしょう。
糖質制限関連の書籍をしっかり熟読して
理解して実行しないと。
大体、例の一つとして挙げられてる

「ココナッツオイルと卵だけ」

って、こんな食事してたら身体壊すの当たり前でしょうが!

糖質制限はそんな指導してませんよ。

昨今の「糖質摂取」もそうですが、
「糖質も必要」という風に持って行きたい感が
ありありですね。

Re: はじめまして

あい様 コメントありがとうございます。
>「糖質も必要」という風に持って行きたい感がありありですね。

「ココナッツオイルと卵だけ」の指導がされたのは事実です。
そして糖質制限指導家に肝臓の主なエネルギー源は脂肪(脂肪酸)だから、「糖質は必要ない」と考えている人がいるのも事実です。

目の前に糖質制限をして具合が悪くなった人を助けるのは医師の役割です。

「脂肪酸(代謝)は素晴らしい」、「糖質は良くない」がセットで語られるとことが最大の問題点です。
糖質はすべて良くないものと勘違いします。

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プロフィール

福田世一

Author:福田世一
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これまで透析専門医や腎臓内科医として診療に携わっていましたが、2012年4月千葉市若葉区にクリニックを開業。内科だけでなく外科、整形外科、小児科、皮膚科に対応し、MEC食(肉、卵、チーズ)でトータルにケアする総合診療医を目指しています。