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極端な糖質制限は子どもに不要です

子どもの甲状腺機能は素晴らしい。糖質制限していない普通の子どもの甲状腺ホルモンfT3を測定すると4.0と高値。当院で測定した子どもの多くはfT3 4.0以上ありました。大人になるにつれ甲状腺機能は低下し、年とともにfT3は、3.0以下に下がることが多い。
そして食事でfT3を下げるのが、極端な糖質制限食です。

甲状腺ホルモンは、子どもの脳の発育や身長の成長に重要です。子どもも甲状腺ホルモンが低下すると、活動性の低下、低体温、体重増加、便秘等をきたします。
子どもの耐糖能(インスリン抵抗性やインスリン分泌能)は素晴らしく、ハーゲンダッツアイスクリーム(糖質量20g)を食べても、大人と比べて血糖値はほとんど上がらない。
しかし、歳を取ると、インスリン抵抗性は上がり、インスリン分泌能は低下していきます。
甲状腺機能と耐糖能は関係しているのです。(Exogenous thyroxine improves glucose intolerance in insulin-resistant rats. J Endocrinol. 2017 Mar;232(3):501-511)

過去にタイムラインにも書かせていただきました。血中甲状腺ホルモンT3を規定するのは、肝臓のD1ではなく骨格筋のD2であった(J Clin Invest. 2005 Sep;115(9):2524-33. Epub 2005 Aug 25.)。D1欠損してもマウスの血中T3は正常であった(Endocrinology. 2006 Jan;147(1):580-9. Epub 2005 Oct 13.)。しかし肝臓のD1が不要ということではなく、肝臓のD1と骨格筋のD2の協調によって、T3の産生が行われています。

子どもは大人と比べ骨格筋の筋肉量は少ないが、甲状腺機能は素晴らしい。肝臓や骨格筋、脳など各組織の協調によって、T3産生が行われているからです。

過剰な糖質摂取は良くないが、極端な糖質制限は、甲状腺機能を低下させます。

甲状腺機能維持が重要な子どもに極端な糖質制限は自殺行為です。代謝を落とし、ミトコンドリア機能が低下し、省エネモードにします。

そしてケトン体の追求は、極端な糖質制限をすることの裏返しです。結果としてケトン体がでるのは問題ないが、ケトン体の追求、ケトン体賛美も子どもに不要です。

子どもとfT3
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コメント

スーパー糖質制限より糖質が低く一歩進んでいる完全MEC食は万能食というようなイメージだったと思うのです、一時期ですが…。
完全MEC離乳食の子育てを渡辺先生始め宗田先生も推奨していたように思います。
福田先生はやはり完全MEC離乳食には反対ということでよいでしょうか?

哲学使徒 様

> スーパー糖質制限より糖質が低く一歩進んでいる完全MEC食は万能食というようなイメージだったと思うのです、一時期ですが…。
> 完全MEC離乳食の子育てを渡辺先生始め宗田先生も推奨していたように思います。
> 福田先生はやはり完全MEC離乳食には反対ということでよいでしょうか?

MEC食は補完食という考えです。つまり、母乳やミルクの乳糖は重要ということです。

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プロフィール

福田世一

Author:福田世一
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これまで透析専門医や腎臓内科医として診療に携わっていましたが、2012年4月千葉市若葉区にクリニックを開業。内科だけでなく外科、整形外科、小児科、皮膚科に対応し、MEC食(肉、卵、チーズ)でトータルにケアする総合診療医を目指しています。