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MEC食のチーズ、バターは、腸内細菌叢のバランスを改善する

乳製品は、がんの発症リスクを高めるとか、がん細胞の増殖因子であると一部の週刊誌や本などで書かれています。また、MEC食はチーズが入ってるから、体に良くないと言う人もいます。本当でしょうか?
脂質階層図を眺めてください。

バター、クリーム、チーズの乳脂肪は短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸と飽和脂肪酸を広範囲に含んでいます。オレイン酸、オメガ3にも含まれているのがわかりますね。乳脂肪は広範囲にわたるのが特徴です。そのなかでも特に、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸が含まれていることが乳脂肪の特徴です。

短鎖脂肪酸をウィキペディアで調べると、「大腸のエネルギー源は短鎖脂肪酸」と書かれてあります。つまり、大腸は炭水化物をエネルギー源にしないのです。
そして、「短鎖脂肪酸は酸性の成分なので、腸内環境は弱酸性になる。弱酸性であると悪玉菌の出す酵素の活性が抑えられるため、発がん性物質である二次胆汁酸や有害な腐敗産物ができにくくなり、腸内環境が健康に保たれる」とあるように、短鎖脂肪酸を増やすと腸内環境が健康に保たれるようです
では、腸内環境を良くするために、短鎖脂肪酸をどうやったら増やせるか考えてみました。

① 腸内細菌叢の栄養源である食物線維の摂取
ワカメなどの海藻、水溶性食物線維をとると腸内細菌が働いて、短鎖脂肪酸を腸内で産生してくれます。

② 炭水化物の制限
炭水化物を制限すると、肝臓で飽和脂肪酸からケトン体が産生します。
ケトン体はβヒドロキシ酪酸と呼ばれることからもわかるように、また、脂質階層図を見てわかるように、ケトン体は短鎖脂肪酸なのです。糖質を制限しケトン体を増やすと、大腸に良い作用を及ぼすのです。

② 乳製品の摂取
チーズやバターには、10%程度の短鎖脂肪酸そのものが含まれています。
そして、中鎖脂肪酸も10%程度含まれ、肝臓で中鎖脂肪酸はケトン体に代謝されやすいのでしたね。中鎖脂肪酸も糖質を制限すると短鎖脂肪酸になります
長鎖脂肪酸も糖質を制限すると、肝臓で長鎖脂肪酸は短鎖脂肪酸(ケトン体)に変わるのです

乳脂肪そのものに短鎖脂肪酸が含まれているので腸内環境を良くしますが、さらに糖質を制限することにより、短鎖脂肪酸が増え、大腸の環境が良くなります。

大腸の環境が良くなると、また別のところで書きますが、腸内細菌叢が変化することは容易に見当がつきます。糖質制限して過敏性腸症候群、クローン病や潰瘍性大腸炎などが良くなったという報告例が多数あるのもそのためです。

牛乳よりも、チーズ、バター、乳製品の生クリームを積極摂取することは、体内で短鎖脂肪酸が増えて大腸の環境が良くなります

短鎖脂肪酸自体に発がん予防があり、大腸癌予防にもなり、炎症性腸疾患も良くしてくれます。
MEC食を始めると、お腹がごろごろしなくなった、ガスが少なくなった、お腹の調子が良くなったという人が多いです。(もちろん、糖質は少なくすることが必要です)MEC食と脂質階層図 

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プロフィール

福田世一

Author:福田世一
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これまで透析専門医や腎臓内科医として診療に携わっていましたが、2012年4月千葉市若葉区にクリニックを開業。内科だけでなく外科、整形外科、小児科、皮膚科に対応し、MEC食(肉、卵、チーズ)でトータルにケアする総合診療医を目指しています。